12月には、クリスマス
12月には、クリスマス
意外な予定
身内だからそういう対象にはならないが、出来れば可愛い方がいい。
一般的に見てどうだろうか、悪くはない、はず。
むしろ、いい、と思う。
けれど、愛想がない。
本を読んでいるときに微かに笑ったり、ビーズで何か作っているときに嬉しそうにはしているが…
「ねえ、碧(みどり)、聞いてよ、あの葵が
『お母さん、クリスマスなんだけど、24日から友達のところでクリスマスパーティがあるから行っていい?それと、みんなでお料理するから使ってない可愛いエプロンない?』
だって、信じられる?」
「信じがたい。で、ホントなのか?」
「それが本当なのよ。葵が言うより先に、そのパーティを開くおうちのお母様から電話があって。」
「へえ、そうなんだ。ってことは男じゃないのか。」
「まさか、あの葵が。」
確かに葵に彼氏はまだまだ先だな。
「葵、母さんから聞いたけどクリスマスパーティへ行くんだって?」
「うん。友達の家で毎年開いてるパーティに誘われた。お兄ちゃんはクリスマスどうするの?」
「まだ、未定。」
「あら珍しい。碧は家にいた例がないものね。」
「…」
「女の人にあんまり不誠実に接していると、いつか痛い目に会うよ、お兄ちゃん。」
「はいはい、ご忠告ありがとさん。」
まったく、愛想もないし、言うことも生意気だし…。
ま、男ができれば多少は変わるんだろな、こいつも。