雇われ女優の久我山さん

 

    

衝動、行動



正気の沙汰とは思えない。

それは分かっている。

…けれど、止められなかった。俺と同じ顔をしたもう一人の手を。


本当は見せるなんて嫌だった、勿論触らせるのも。

最初は変なものを俺の首へぶらさげたミキと、それをいかにもご満悦という表情で見ている厚美へのちょっとした仕返しだった、はず。けれど仕掛け始めたら、変化していく厚美のその表情に止めることが出来なくなった。


官能を悟られまいと耐える姿は本当に美しかった。イク瞬間のその美しさとはまた違う何かがあって。


えてして男は好きな子を苛めたくなる生き物だ。それは大人になると子供とは違う方法を取る。そう言う性癖を俺は今まで持ち合わせていなかった、相手が望まない限り。けれど厚美を組み敷いていると俺の中で燻っている何かが反応する。『好きな子を苛めたい』なのかは分からないが。


厚美の乳房と乳首の感度はかなりいい。それを知っていながら俺はミキをけし掛け、厚美をミキの前で甚振った。乳首を摘まれれば、声をあげるのを分かっていた。触られたら痛いくらいにビンビン起っているのだから。鏡の前で妖艶に体をくねらせている姿に、俺はミキがいても後ろから突きたい、というより犯したいと思っていた。


同じものを見せつけられていたミキだって股間を熱くしただろう。反応するな、というほうが無理。なのに厚美もミキも何でもないように装って、それがまた俺の燻る気持ちを刺激する。その繰り返し。

だから、正気を失った。




そして厚美は今、さっきと同じ格好、そう上半身裸で洗面所の鏡の前に立っている。

「さっきは楽しかっただろ。あんな声をミキの前で出して、その上乳首はずっと起てていたんだから。本当はあのまま後から激しく突いてもらいたかったんじゃないか?どうせ、ビショビショだったんだろ?こんな体じゃ、病院に乳がん検診なんて行けないよな。」

「…そんな、あれは涼が、」

「俺のせい?、厚美がして欲しそうなことをしたまでだけど。それとも、もっと違うことをして欲しかった、これとか?」


今までこの手の玩具で遊んだことはなかったが、今では楽しい使い方を覚えた。買ったのは厚美。ちょっとした罰ゲームとして、ネット通販で買わせた。罰は買わせるだけ、使うことはない約束で。でも今や、そんな約束はなかったかのように俺は楽しんでいる。


ローターにスイッチを入れると、厚美の目に不安が過ぎる。けれどそれと同時に期待が見え隠れする。週末はまるで調教するかのように抱いているのだから、そういう体になるのも当然だろう。

乳輪から乳首にかけて何度も振動をあてていく。そして空いている方の乳首は充血するくらいきつく摘みあげる。厚美から発せられる官能の声は途切れることを知らない。そして、下半身は淫ら、そうその言葉がぴったりと合う動きを繰り返す。


「もう、びしょ濡れ?」

攻められながらもコクコクと頷く。素直で可愛い瞬間。もっともここで嘘をつけば後で自分がもっと辛くなることを厚美は学習した。


「どうして欲しい?」

「お願い、、入れて、」

「もう?」

「お願い、欲しいの、お願い、」

「何を?」

ローターを乳首が陥没するほど強く押し当てると、厚美が一層大きな声で悶える。そして声絶え絶えに『涼の、涼の熱いの、』と呟く。

「俺の何?」

今度はローターを緩めながら、何が欲しいかなんて分かっているのに厚美にきちんと発言権を与えてあげる。頬を更に赤らめながら、何の涙かは知らないがそれを目に溜めながら鏡越しに厚美の目は俺の目を捉える。

その目に目で答える『分かっているだろう』と。

「……おちん、ち、ん」

小さな声で厚美が答える。だから聞こえないとばかりに再びローターを押し付けた。

「あ、う、、あう、、ああん、お願い、あ、おちんちん、おちんちんが欲しい、欲しいの、涼の、涼のおちんちん、お願い、入れて、」

「俺のがいいんだ、あれじゃなくて?」

「涼のがいいの、あれはイヤ、」

「入れるだけ?」

「…イヤ、たくさん、たくさんついて、涼のおちんちんで厚美のえっちなところをたくさん、ついて、お願い、たくさん、」

「厚美、おねだりの仕方が違うだろ。あんなにもっとちゃんとした言い方を教えたのに。」

そう、もっと卑猥な言葉でのおねだりの仕方を。


「うう、お願いします、厚美のいやらしいあそこを、涼の、うぅ、、、で何度も擦りあげて。擦りあげて下さい。何度も、火傷するくらい。」

男性性器の表現で厚美がはっきりと言えるのは、まだペニスとおちんちんだけ。他の表現はちゃんと言えないでいる。まだまだ教えこむ必要があると思うと、それもまた楽しい。そして、スカートと下着を全て厚美自身が下ろしていく。

ま、今日はここまで。俺も我慢の限界だから。


「今日はたっぷり中出ししてあげるから。」

「ああ、お願い、いっぱい中に。熱いのをいっぱい。」

俺が中出しするのは、いわゆる安全日。まだ子供に厚美を取られたくない気持ちの方が強いから。

けれど鏡の前で俺の動きに合わせて大きく揺れる乳房は、間違えなく生理が近いことを告げている。だから今日、ミキを呼んだ訳だし。


厚美は生理が近くなると、乳房がいつもより張り大きくなる。ついでに感度も。感度に至っては乳房だけでなく、乳首、首筋、勿論膣口、そしてここ。

だから、後から何度も深く突きながら、片手で下腹を自分に引き寄せて、空いた手で最大限に膨らんだクリトリスをきつめに摘み上げる。

厚美の目からは涙が零れる。しきりに何か喘ぎながら、口元からは涎が。


堪らない。

けれど、

「自分でそのいやらしくゆれている胸を気持ちよく出来るだろ。」

クリトリスをきつく摘むだけでなく、上からこりこりと押さえつける。自分で胸を揉まないと俺がローターでクリトリスを攻め立てることを知っている厚美は必死に洗面台についている手を離そうともがいている。でも、片手で自分を支えることもままならないようで、結局更なる涙を流しながら許しを請う。


許すもなにも無理なことは重々承知の上。それでも俺の残酷な面が許してはいけないと頭の中で囁く。


俺のものを締め上げるだけでなく、小刻みに収縮を繰り返し始めた厚美がイクのはあと少し。だから今の厚美の思考能力はゼロ。

「この後、すぐに俺のを咥えるなら許してあげるよ。厚美の愛液でベトベトになった俺のを。」

鏡越しに喘ぎながら厚美が頷く。


「咥えたい?」

下腹を押さえる手を緩めながら、言葉を教える。

「…厚美のいやらしい、おっぱいを揉みながら、涼の、、…おちん、ちんを、たっぷりおしゃぶりさせて、下さい。その後、またたくさん、おちんちんで、可愛がって、」

言いたくない単語を発するたびに締まる膣。俺が言わせたとは言え、もう限界だ。

「うあ、厚美、中、すごく締まって、、、全部中に注ぐからな。」

その言葉に反応するように、厚美が最後の力を振り絞り尻を突き上げる。俺は両手で厚美の尻たぶを左右に大きく広げ、更に奥へ腰を突き上げ果てた。


厚美は訳の分からないことを口走りながら、口をぱくぱくとし、どちらのものとも分からない白濁液が広がる床へへたれこんだ。

だめだよ、厚美、約束は守らないと。


視界が定まらない厚美の前に膝立ちをして腰を突き出す。すると、余韻の残る表情で厚美が俺のものに手を添え清めるかのように舌を絡め始めた。あんなに激しく腰を振ったのに、俺は厚美の舌と表情ですぐに固さを取り戻してしまう。そして、邪の心も蘇る。

濡れている先端を厚美の乳首に擦り付ける。乳首が鈴口に程よい刺激を与えてくれるのが気持ちいい。激しくいったばかりの厚美とて、元々感じやすいそこは更に敏感になり堪らないようだ。

暫くすると、厚美は自ら俺のものを胸の谷間に挟み扱き始めた。絶妙な乳圧で挟み上げ、上下に扱く。両乳房を両手で中央に寄せ、俺の先走りを塗りこまれた乳首を親指とひとさし指で摘みながら息をあげている。


なんてイヤらしい姿。その姿で更にどうしてもらいたいんだろうか。

そう思った瞬間だった、俺が弾けたのは。

白濁液が厚美の喉、顎、そして頬の辺りまで勢いよく飛んでいく。


弾けたのは一瞬。けれど俺にはスローモーションのように精液が厚美の喉元から上を犯していくように見えた。そして一滴残らず絞りとるように、厚美がまた口に含み奉仕を始める。堪らない。俺は再び射精感に襲われ、我慢することなく放出した。



「厚美は日に日にエロくなるなぁ。で、本当はどうやって苛められたいんだ、俺に。」

「…涼が好きなように、」

じゃあご希望通りに。俺はまだ肩で呼吸を続ける厚美をそのまま抱きかかえてバスルームへ。勿論遊び道具を忘れることなく。


明日は日曜。多少ハメをはずしたところで問題はないだろう。




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